マグネシウムの重要性について

元気な体を作る「ミネラル」について、「カルシウムとマグネシウム兄弟」のお話です。
今回は「マグネシウムについて」について

☆マグネシウムはどんな働きをしているの？
◎基礎代謝や新陳代謝などのあらゆる代謝（体内の化学反応）に関わっている
◎歯や骨に60～65％、筋肉や軟組織に35～40％、細胞外液に1%存在する
◎心臓と脳細胞で濃度が最も高い　
◎血液中のカルシウム濃度を適正に保つ（前回のおさらいです）
◎マグネシウム主導で他のビタミンやミネラルと共同して体を作る
◎ビタミンB群（B1・C・D）は特にマグネシウムのサポートが必要

☆なぜ？マグネシウムが必要なの？
約38億年前、生命の誕生は海からスタートしています。
その際に海水に溶け込んでいるマグネシウムを利用し体の代謝を維持する仕組みを構築。約20万年前に人類が誕生した際に、海の中で使用していたマグネシウムはそのまま陸上でも使用しているのです。

 ☆マグネシウムが不足すると（前回お伝えした復習です）
マグネシウム不足により細胞内にカルシウムが溜まってしまうと緊張や収縮が起こってしまいます。
足が攣れる原因の一つがマグネシウム不足でしたよね？同じ理由で、血管内にナトリウムとカルシウム量が増えると血管が収縮し高血圧の原因になるのです！

さらに、細胞内の余分なコレステロールを肝臓に運べなくなると→高コレステロールにも！

 ☆日本人のマグネシウム不足の原因は
〇食品を精製する現代《粗塩から精製塩、玄米から白米、全粒小麦から精白小麦》
〇加工食品の流通が拡大された結果《加工度合いが上がるとビタミンとミネラルが減少する》
〇土壌のミネラル不足《農薬、肥料の投与》
〇ストレス社会により《体内でのマグネシウム消費量が増加》
〇急速な食の欧米化《高脂肪食、高タンパク質（精製糖質）を続けるとマグネシウムの排出量が増える》

 ☆マグネシウム欠乏症による不調
〇不眠、鬱、イライラ、パニック発作、偏頭痛、めまい　
〇まぶたのピクピク、ふくらはぎや足の痙攣　〇肩こり、腰痛　〇口内炎、歯周病　
〇アトピー性皮膚炎　〇PMS（月経前症候群）、生理痛　〇大腸炎、便秘、胃腸痙攣

 ☆マグネシウムと病態との関係
〇高血圧＝マグネシウムにより細胞内のカルシウムの蓄積を抑えられるため血管が広がり血圧が下がる
〇便秘＝腸に水分を集めることにより便を軟らかくして出やすくなる
〇偏頭痛＝マグネシウム不足による血管の収縮により発症
〇脳＝マグネシウム不足は脳の神経細胞が興奮しやすくなり、イライラ・攻撃的・めまい等が起こりやすくなる　※マグネシウムは食品添加物の様な毒性物質から脳を守る働きがある
〇骨粗鬆症＝予防と治療にはカルシウムだけでは　　マグネシウムが不可欠

 ☆マグネシウムの摂り方・・・〇葉物、種実、海の物など一物全体食を心がけ、偏った摂取を回避する

 ☆胃腸の働きとの関係・・・〇正常な胃酸分泌が大切です。低胃酸は低ミネラルになるので胃酸不足の原因になります。精製糖の食べ過ぎ、冷たい飲み物、胃酸抑制剤の日常的な服用、動物性タンパク質摂取不足、ストレス過多などによって起きてしまいます。

※腸の正常な吸収が大切です。腸に炎症があると栄養素の吸収を妨げるので要注意ですよ！
（吸収を妨げるもの・・・高脂質・高タンパク・高糖質・喫煙・コーヒー・飲酒）

 ☆サプリメントを使うなら・・・マグネシウムが最も欠乏するのは早朝と夕方なので朝と就寝前がスメ！1日当たりの摂取量は体重1キロあたり6mgが望ましいようです。

◎にがりを薄めて摂る（濃度が高いと下痢をしますので注意です）
◎腸からの吸収が難しいので皮膚からの吸収を期待するならエプソムソルト（入浴剤）やマグネシウムローションなど塗るなどの活用法も有効

 治る体作りに大切な栄養はバランスが大切です。私たちの生活スタイルはマグネシウム不足！
カルシウムとマグネシウムの摂取量の理想は1:1ということを忘れずに！